どうも。ケニー(ケニー🚢第58回通関士試験チャレンジ中)です。このシリーズでは、通関士試験に合格するための知識や攻略法について、受験生目線でアウトプットしています。
通関士試験指導「みこ会」メンバーです。好きなお寿司のネタは、禁漁中のエゾアワビです。
昨日から「通関業法」に焦点を当てています。本日のテーマは「通関業と通関士の欠格事由」です。
できるだけ暗記に頼らずに、理解で戦いましょう。
今日のアジェンダ
- 欠格事由とは
- 通関業の欠格事由
- 通関士の欠格事由
欠格事由とは
欠格とは、法律上ある資格や権利を得るために必要な条件を満たしていない、または特定の要件を満たさないために、その資格や権利を取得できない状態を指します。
なので、資格を得たい!という申請を提出しても、資格を認められないこともありますし、すでに資格を得ていたとしても、資格を失うこともあります。
通関業法では、以下の2つの行政手続について、資格喪失や欠格事由を抑えておきましょう。
- 通関業の許可
- 通関業の欠格事由
- 通関業の許可の取消事由
- 通関士の確認
- 通関士の確認拒否事由
- 通関士の資格の喪失
通関業の欠格事由
通関業法第六条で定められている通関業の欠格事由は、全11号あります。
これは、ヒュー赤式まとめを参考に、通関業の許可を受けられない期間を軸(3年とか2年とか)に整理するといいでしょう。
ポイントは、3年を経過しない場合です。3年は重い罪です。
刑務所に収容される「禁錮刑」はとても重い罪で、いかなる法律でもさすがに「禁錮刑」を受けたら重い罪だよ。ということです。
同様に、罰金刑や通告処分は、禁錮刑ほど重くないけど、関税法や通関業法や地方税を違反して罰金刑や通告処分を受けたら重い罪だよ。ということです。
ちなみに、「懲役刑」とは、刑務所に収容され強制労働が課されますが、「禁錮刑」は強制労働はありません。
この3年の罪を覚えてしまえば、(2年も重い罪ですが)暴対法違反や通関業の許可取消や公務員の懲戒免職も覚えやすいと思います。
起算日が「処分を受けた日から2年」というのもポイントです。
通関業の許可の取消し
通関業者が、通関業の許可の取消事由に該当するときには、財務大臣は、その許可を取り消すことができます。
よく、許可の消滅と混同しがちですが、消滅とは通関業の廃止や通関業者の死亡または解散のような、自然と効力がなくなるものです。
許可の取消しとは、行政処分です。
そして、この通関業の許可の取消しは、前述した通関業の欠格事由の、以下に該当したときを指します。
この差を覚える必要はないと思いますが。。。
通関士の欠格事由
似たようなもので、通関士の欠格事由も、押さえておきましょう。
まずは、通関士の確認拒否事由です。通関士特有の欠格事由が3つあります。
それ以外は、ベースは通関業の欠格事由と同じです。通関士の欠格事由に法人特有の欠格事由がないのは当然ですよね。暗記ではなく理解で覚えましょう。
通関士の資格の喪失
せっかく確認を受けて通関士になれたのに、資格を喪失することもあります。
- 確認を受けた通関業者の通関業務に従事しないことになったとき
- 欠格事由の1つになったとき
- 通関士試験の合格が取り消されたとき
- 偽りその他不正の手段により確認を受けたことが判明したとき
どれも覚えやすいと思います。
欠格事由になるというのは、以下のように通関業の欠格事由の9つになってしまったときです。
ポイントは、通関業務に従事することを禁止された者であって、これらの処分を受けた日から2年を経過しないもの(8号)です。
2年間の禁止処分(一般従業者としても通関業務に従事できない)を食らうというのは、通関士に対する懲戒処分です。
懲戒処分には、「戒告」と「1年以内の停止処分」がありますが、通関士の資格を喪失するわけではありません。
まとめ
以上で、通関業法「通関業と通関士の欠格事由」をお届けしました。
暗記ではないとはいえ、わたしも、
- 3年=禁錮、関税法とほ脱で罰金か通告、通関業法で罰金
- 2年=マル暴、通関業の許可取消と通関業務禁止、公務員
は暗唱します。てへへ。
また業法をやりたくなったら戻ってきますが、急ぎで関税法をやらないといけない気がしてます。。。
参考資料
このシリーズの目次 第57回
- 【通関士】資格勉強の学習計画
- 【通関士】行政と行政手続
- 【通関士】内閣大臣と大忙しの税関長
- 【通関士】税関長による行政処分
- 【通関士】通関士の役割と税関長の許可・承認
- 【通関士】通関書類の作成および通関実務の学習ポイント
- 【通関士】課税標準と端数処理
- 【通関士】関税額の計算の基本と応用
- 【通関士】修正申告と更正と延滞税と過少申告加算税
- 【通関士】貨物の品目分類とHS条約
- 【通関士】関税率表の解釈に関する通則と所属の決定
- 【通関士】貿易と船と海の話
- 【通関士】輸入時の関税納付のポイント(全体像編)
- 【通関士】課税物件確定の時期と適用法令
- 【通関士】納税義務
- 【通関士】延滞税の免除と軽減措置
- 【通関士】原産地規則の適用と手続
- 【通関士】原産地規則の実質的変更基準