どうも。Kenny(tsujikenzo)です。このシリーズでは、 第57回通関士試験の合格を目指す 「【通関士】通関士をめざして2023」 をお送りしております。学習のアウトプットをしています。
今日は3回目です。
前回のふりかえり
前回は、【通関士】行政と行政手続、をお届けしました。
今回は、【通関士】内閣大臣と大忙しの税関長、をお届けしします。
今日のアジェンダ
- 輸出入と日本の内閣の省庁の役割
- 税関と税関長
- 大臣と権限の委任
輸出入と日本の内閣の省庁の役割
輸入・輸出は、国際的な取引を伴う活動であり、その取引に関連する、さまざまな手続きや規制を遵守する必要があります。
ここでは、輸入・輸出を行う際に関与する、日本の内閣の主要な省庁の役割について、説明します。
1. 財務省
役割:財務省は、国の財政を管理する役割を担っており、関税や消費税などの、税収に関する業務を所管しています。
関連する業務の一部:
- 輸出入の許可
- 関税の徴収
- 通関業者による通関業の許可
2. 経済産業省 (METI)
役割:経済産業省は、日本の産業政策や経済政策の、中心的な役割を担い、貿易の促進や規制、輸出管理に関する事項を所管しています。
通関士試験では、外為法と輸出入貿易管理令が出題範囲になっており、経済産業大臣の役割を理解する必要があります。
関連する業務の一部:
- 輸出の許可
- 輸出の承認
- 輸入割当証明
- 輸入割当品目(IQ品目)や2号承認品目などの輸入承認
3. 農林水産省
役割:農林水産省は、日本の農林水産業を支える政策や、取り組みを推進しており、農産物や水産物の輸入・輸出に関する規制や検査を行っています。
通関士試験では、輸出承認が必要な品目の同意が取り上げられているのみとなっておりますが、実際の輸出入では、農林水産省が大きく関わっております。
関連する業務:
- しいたけ種菌、うなぎの稚魚の輸出承認に必要な同意
- 植物防疫法による輸入・輸出される植物等の検査
- 農産物や水産物の輸入・輸出の監督・指導
税関と税関長
税関は、財務省に属する行政機関です。
引用元:行政機関-小学6年
税関は、日本全国に9つあり、税関出張所は105か所あります。
引用元:財務省税関の組織図
税関は行政機関なので、行政機関長である税関長が全国にいる、ということです。
大臣と権限の委任
財務大臣による指定
国、地方公共団体または港湾施設もしくは空港施設の建設・管理を行う法人が所有や管理をする、いわゆる指定保税地域は、全国に89か所あります。 出典:税関 指定保税地域
保税地域や、保税工場の許可は税関長で構いませんが、さすがに国や地方公共団体の土地や施設は、財務大臣による指定が必要です。
財務大臣の権限の委任
その他にも、通関業の許可や通関士の確認などの、通関業法における財務大臣の権限の多くは、税関長に権限を委任されるものとなっています。
なぜ、税関長の権限とせず、いったん財務大臣の権限にしておいて、税関長に委任する、という遠回しな法律になっているかは、疑問です。
経済産業大臣の権限の委任
その他にも、外為法や輸出入貿易管理令で定められている、経済産業大臣の権限の多くも、税関長に権限を委任されるものとなっています。
こちらは、経済産業省と財務省をまたぐような法律は作りづらい、みたいな感覚は分かりますが、考察は控えます。。。
ちなみに、農林水産大臣の同意は、権限が委任されていません(と思います)。
まとめ
以上で、【通関士】内閣大臣と大忙しの税関長、をお届けしました。
税関長、いろいろ押し付けられすぎじゃないですか?( ;∀;)
そろそろ税関長が暴走しないか心配です。個人的に、税関長の行政手続きが気になってきました。
次回もお楽しみに。