どうも。つじけ(tsujikenzo)です。このシリーズでは「[OKR]目標は70%ぐらいを達成しよう」を、お送りしております。今日は2回目です。
前回のおさらい
前回は、「1.OKRとはなにか」をお届けしました。
今回は、「2.目標(Objective)」を、お届けします。
今日のアジェンダ
- 目標(Objective)とは
- トップダウンとボトムアップのハイブリッド
- OKRとコーチング
目標(Objective)とは
目標(以降、オブジェクティブと呼びます)とは、「何を」達成すべきか、です。
四半期(3か月のこと)を期間として、会社や組織が達成する目標のことを指します。
オブジェクティブは、以下のような特徴があります。
- 3か月後に達成するゴールを表す
- チャレンジングであり積極的である
- 具体的、客観的で、あいまいさがない
- 目標がどれくらい達成されたかが明白
- 目標の達成と人事評価はつながらない
とくに、チャレンジングであることと、どれくらい達成できたかを測定できることが大切です。
70%ルール
目標は、かんたんに達成できてもダメで、ちょっとキツイかな、無理かなという絶妙なバランスが望ましいです。
実現可能性があり、全体で70%ぐらいを達成することが、もっとも組織を成長させます。
OKRを導入すると、組織は常に「目標に関する共通認識」をもつようになります。
チャレンジングなオブジェクティブは、どのように行動すればいいか、優先順位を与えてくれるものになります。
トップダウンとボトムアップのハイブリッド
MBO型のマネジメントは、トップダウン型による目標設定でした。
下位組織に、確実に課題に取り組んでもらうことができるなど、さまざまなメリットがあります。
また、現場で起きている課題から、組織全体の目標を決めるような、ボトムアップ型も万能でありません。
全体目標が抽象的になりすぎる、などのデメリットがあります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
トップダウン | 意思決定が早い、コスト管理しやすい | モチベーション低下、思考停止 |
ボトムアップ | モチベーションアップ、考える組織 | 意思決定に時間がかかる、コストや期限が読めない |
なので(あくまで組織文化や業界にもよりますが)、組織全体のオブジェクティブが先に決定され、そのオブジェクティブを達成するためには、どのようなオブジェクティブがいいかをチームごとに考える、というトップダウンとボトムアップのハイブリッドがいいでしょう。
オブジェクティブの決定とアライメント
OKR管理ツールのAsanaでは、アライメント(組織全体の目標とチームや個人の目標を一致させること)を「透明性のピラミッド」を使って表しています。
各個人それぞれのもつタスクが、最終的に会社の目標と一致している、ということを意味します。
注意したほうがいいのは、チームのKR1つに対して、個人が1人割り当てられるわけではありません。
会社やチームのOKRがあったときに、個人がどのような貢献をするのか、自主的に考え行動することです。
ときには、チームリーダーが、メンバーをタスクに割り当てた方が、効率がいいばあいもあるでしょう。
オブジェクティブの決定(KRも含む)というのは、常に、かかわるひと全員の承認プロセスが大切です。
OKRとコーチング
OKRは、少しずつ進むためのものではなく、「飛躍的な目標達成」をするためのものです。
限られた時間を有効的につかうためには、「本当に必要なものはなにか」を、常に意識する必要があります。特に現代人は、時間が足りないと常に感じています。
このようなOKRの特性に、相性が良いのが 「コーチング」 です。
コーチとの対話の中から「本当にあるべき姿とはなにか」を問いながら、自発的な行動をうながすことが、より早く、より高い目標を達成することにつながります。
経営者はエグゼクティブコーチと、チームメンバーはマネージャーと、定期的に1on1コーチングを行うといいでしょう。
コーチングは、正しく、チャレンジングなオブジェクティブの決定や評価を手助けし、組織の目標達成に伴走するでしょう。
オブジェクティブの評価
オブジェクティブの評価は、OKRの最終レビューの際に行います。
オブジェクティブが達成できたかどうかは、KRが達成できたかどうかを測定します。
すべてのKRは100%達成したけれど、1つの野心的なKRは、50%しか達成しなかった、という結果でも正しいでしょう。
全体として、目標の70%ぐらいを達成するのが、OKRの目的だからです。
まとめ
以上で、「2.目標(Objective)」を、お届けしました。
次回は、「3.主要な結果(Key Result)」を、お届けします。