[GAS]会計freeeAPIを使って残高確認表を作成しよう

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どうも。つじけ(tsujikenzo)です。この連載では 「会計freeeAPIを使って残高確認表を作成しよう」 について全7回でお送りします。今日は1回目で 「連載の概要と準備運動」 をお届けします。

この連載について

今日の前半は、この連載についてお伝えします。

対象となる読者

この連載では、以下をクリアした読者を対象としております。
– GASでスプレッドシートを操作したことがある方
– 会計freeeで銀行口座の連携をしている方

GASの基礎を学びたい方にはぜひノンプロ研をご紹介します。銀行口座の連携方法などは、freee公式サイトを参考にしてください。

クラウド会計ソフトとAPI

「会計freee」はクラウド会計ソフトの1つです。大きな特徴は 「API(エーピーアイ)」 という、アプリとアプリを連携する技術を使っていることです。

たとえば、会計freeeは自身を1つのアプリとして、日本全国の「銀行データベースアプリ」とAPIで連携しています。 預金口座情報をリアルタイムに取得 したり、クレジットカード会社と連携して 決済情報を取得 しています。

また、スプレッドシートもアプリの1つと言えます。APIを操作することにより、会計freeeとスプレッドシートの連携を自動化 できます。

この連載のゴール

この連載では、月に一度程度発生する取引先ごとの 「残高確認表作成業務の自動化」 を目指します。

普段から、「残高確認表」を作成するのに、csvで取り込みをしたり、記帳した通帳を目で見てExcelを作成している人も多いと思います。

この、csvの取り込みや、手動コピペをできるだけ自動化し、効率化を目指したい と思います。

具体的には、以下のような作業を自動化できるようになります。
– 会計freeeの「口座の明細」をスプレッドシートに流し込みたい
– 会計freeeの「取引」をスプレッドシートから登録したい
– 毎月スプレッドシートを作成したい
– 会計freeeAPIを定期的に操作したい

「残高確認表」だけで言えば、会計freee上でも作成できる帳票です。

しかしながら、世の中には会計freeeでは対応していない帳票もありますので、必要な項目を会計freeeから取得することは、みなさんの業務効率化の手助けになると思っています。

事前準備と予備知識

今日の後半は、事前準備と予備知識についてお伝えします。

事前準備1:スプレッドシートとコンテナバインドスクリプト

スプレッドシートの準備

この連載では「残高確認表」をスプレッドシートで作成します。まずは、このようなスプレッドシートを用意しましょう。

コンテナバインドスクリプトの準備

APIの操作や、スプレッドシートの作成はすべてGASで行います。freeeはGASを推奨しておりますので、公式ドキュメントやチュートリアルなどが豊富に用意されています。

残高確認確認表のコンテナバインドスクリプトを用意しましょう。

ライブラリ[OAuth2.0]を使用します。下記スクリプトIDからインストールしましょう。

スクリプトID:1B7FSrk5Zi6L1rSxxTDgDEUsPzlukDsi4KGuTMorsTQHhGBzBkMun4iDF

事前準備2:銀行口座の連携

会計freeeでアカウントを開設して、銀行口座の連携を済ませておきましょう。トップページのメニュー[口座]から、[口座の一覧・登録]をクリックすると、連携している口座一覧が表示されます。

口座名をクリックすると、預金口座の明細を確認できます。このように、普段通帳で見るような情報を取得できていれば問題ありません。


予備知識1:「取引」と「登録」

会計freeeでは、会社の入金や出金など、お金に関する動きを「取引」と呼んでいます。実は、銀行口座の連携ができている人は、入出金情報を取引として取得できています。

トップページの[取引]メニューから、[自動で経理]をクリックして、すでに取得できている取引を確認してみましょう。

このように、取引の一覧が表示されます。期末に会計処理を行うために <未処理>の取引を、勘定科目や取引先を正しく設定して「登録」する のが、経理のお仕事です。

予備知識2:自動で経理

それでは経理担当者になったつもり(間違えても大丈夫です)で、未処理の取引を登録してみます。未処理の取引一覧から[詳細]をクリックします。

登録には「発生日」「勘定科目」「税区分」「金額」の必須項目に加えて、「取引先」「品目」など、ユーザーが自由に指定できる項目が用意されています。

そしてなんと、会計freeeの[自動で経理]は勘定科目などをAIで判定 しており、項目を予測入力してくれています。以下の例では、勘定科目に[売上高]が予測入力されています。取引の登録作業時間を大幅に短縮できますね。

会計freeeにデータがたまってくると、取引のパターンをAIが判定してくれるようになりますので、予測入力も正確性が増してきます。ただし、すべての項目が自動で入力されるとは限りませんので、不足している項目は入力しましょう。

基本的に、銀行口座から取得した取引はすべて登録しましょう。未処理が1件もない状態が望ましいです。(勘定科目がわからない取引は、税理士や青色申告会などに相談して登録しましょう。)

連載の後半では、取引の登録も自動化します。

まとめ

以上で、「連載の概要と準備運動」 ということで、この連載の概要と、事前準備・予備知識についてお届けしました。

次回は 「アプリとアクセストークンを準備する」 をお届けします。

この連載の目次

[GAS]会計freeeAPIを使って残高確認表を作成しよう
1. [GAS][会計freee]連載の概要と準備運動
2. [GAS][会計freee]アプリとアクセストークンを準備する
3. [GAS][会計freee]会計freeeAPIを操作する
4. [GAS][会計freee]事業所IDを取得しよう
5. [GAS][会計freee]取引(収入/支出)を取得しよう
6. [GAS][会計freee]取引(収入/支出)を登録しよう
7. [GAS][会計freee]残高確認表を作成しよう

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