どうも。つじけ(tsujikenzo)です。このシリーズでは「業務マニュアルとアセスメントシートを(同時に)作ろう」についてお送りしています。全7回の予定で、今日は第2回目です。
前回のおさらい
前回は「社内に(ちゃんと読まれている)マニュアルはあるのか」と「どのような成果物を作るのか」についてお届けしました。
今回は「マニュアルの作成の仕方」をご説明し、簡単な「Document API」を叩いてみたいと思います。
マニュアルのネタ選び
まずネタ選びについてですが、最初から大掛かりな重めの業務に挑まず、いつも3~5分ぐらいで終わらせている比較的軽めの業務を選ぶことが望ましいです。
例1:クレジットカード(JCB)明細のダウンロードとExcelに数値入力 例2:梱包用の段ボールが残り少なくなってきたら資材業者にFAXを流す
ネタ選びで最も大切なことは、業務の重め軽めや重要度などではありません。「何度も同じ作業をしているかどうか」です。毎日でも毎週でも毎月でも「同じ作業を繰り返し」ているなら、絶好のネタになります。
「月に1回、3分で終わるから」と思ってはいけません。その3分の業務の引継ぎができずに出社しないといけないなら通勤時間₊3分のコストが掛かっていますし、12か月で通勤時間₊36分です。まさに「チリつも」です💦
マニュアルの書き方ルール
今回の連載における「マニュアルの書き方」のルールは以下です。
- 1つのドキュメントに1つの業務だけを書く
- 段落に見出しを付ける
- キャプチャ画像を付ける
他にも細かなルールを設けたくなりますが、あまり体裁にこだわらないことです。人に見られることや見た目を気にして慎重になってしまうことより今回は「数で勝負」です。
分量で言うと3~5セクションぐらいに収まる業務が丁度いいでしょう。(目次で確認するとこれぐらいです)
いずれマニュアルは無くなる
今後GASやVBAなどのツール導入により業務の自動化が進むと、マニュアルは不要になってきます。「おいおい、業務の引継ぎができるような、読まれるマニュアルを作ろうって話じゃなかったのかよ💦」と思われた方は申し訳ありません。違います。この連載のゴールは「社内の全ての業務を効率化(できれば自動化)しよう」です。
1つのドキュメントに1つの業務だけを書く
では3つのルールを簡単にご説明します。ドキュメントファイルには1つの業務だけを書くようにしましょう。一連の業務フローの中で業務をバツっと区切ることは少し難しいですが、「その業務に取り掛かったらここまで終わらた方が効率がいい」というキリのいい単位でも良いかもしれません。
段落に見出しを付ける
Googleドキュメントには「見出し」機能があります。段落の頭には必ず見出しを付けるようにします。
後ほど理由は述べますが、今回は見出しとして「見出し2」「見出し3」「見出し4」を使います。[タイトル][サブタイトル][見出し1]は使いません。
[タイトル]は本文には記載しません。左上で設定する[ファイル名]をタイトルとします。
[ファイル名]=タイトル 見出し2 ∟見出し3 ∟見出し4
キャプチャ画像を付ける
これは必須ではありませんが、マニュアルを作成するスピードを上げる為にも画像(キャプチャ)は付けた方が好ましいです。
「左上のメニューバーの表示から印刷レイアウトをクリックします」
と、言葉で書くより「印刷レイアウトをクリック」という見出しを付けてキャプチャを貼る方が早く書けますし、マニュアルを読んだ人にとっても分かりやすいです。
キャプチャは「枠線を付ける」とか「縦横は〇ピクセルで」といった見た目にこだわる必要はありません。それより大事なのは注釈の為の赤枠を付けることです。
画像キャプチャソフトは色々なものがありますが、私は[Screepresso]というソフトを使っています。課金もしてますが作業効率が格段に上がるのでおススメです。
マニュアルの作成はひとまずここまでです。始めは書きなぐる感じで大丈夫です。大切なのは「ネタ選び」と「見出し」です。徐々に慣れていくと思うのでまずは数をこなしてください。
Document APIを叩く
マニュアルを作成したら、スタンドアロンスクリプトを用意します。スクリプト名は「CreateAssessmentSheet」とします。(保存場所はどこでも構いません。)
早速このようなコードを書いて実行してみましょう。(ドキュメントIDの確認方法、初回実行時の認証方法の説明は割愛します。)
function documentConverter() { const doc = DocumentApp.openById('作成したマニュアルのドキュメントID'); const title = doc.getName(); const body = doc.getBody().getText(); console.log(title); console.log(body); }
実行ログにドキュメントの内容が取れていることが確認できますでしょうか。
「Document API」とは、Googleが提供している、Googleドキュメントにアクセスする為の窓口のようなもので「ユーザーが窓口に指示を与えれば答えを返してくれる」という仕組みです。ノンプログラマーの私たちでもGASがあれば簡単にAPIに指示を出す(APIを叩くと表現します)ことができます。なんだかプログラマになった気分ですね♥
ちなみにAPIの仕様は「公式リファレンス」で確認することができます。
英語で読みづらいという方は書籍も出版されているのでコチラもおススメです。
まとめ
さて、今回は「マニュアルの作成の仕方」をご説明し、簡単な「Document API」を叩いてみました。GASと言えばスプレッドシートやGmailが花形ですが、実はドキュメントもとても簡単に操作できて、知れば知るほど奥の深いサービスで楽しませてもらっています。
次回はDocument APIの続きで「マニュアルの見出しを抽出しよう」をお送りします。お楽しみに!