[学習法]スプレッドシートとAnkiでラクに暗記しよう#1 イントロダクション

anki01学習法

どうも。つじけ(tsujikenzo)です。このシリーズでは、「スプレッドシートとAnkiでラクに暗記しよう」をお届けします。今日は1回目で、「イントロダクション」をお届けします。

はじめに

「Anki(あんき)」は、無料で、あなたの学習をサポートする、強力な単語帳アプリケーションです。

また、スプレッドシートを活用することで、単語帳を、ラクに作成することができます。

このシリーズでは、Ankiの基礎的な使い方をご紹介します。

勉強を楽しむすべてのみなさんが、Ankiをラクに使えるようになれば幸いです。

今日のアジェンダ

  • 学習と記憶
  • Ankiとは

学習と記憶

みなさんも一度は、このような表裏の単語帳をつかって、勉強をしたことがあるのではないでしょうか。

単語帳を手作りしているうちに記憶してしまい、「時間のムダだった」という経験をした人もいるかもしれません。 

では、この単語帳を使って勉強するとき、どのようなことに気を付けると、学習効果が高いのでしょうか。

一度に記憶できる量は7つ程度

心理学者のジョージ・ミラー(Miller, 1956)は、「わたしたちが一度に覚えられるのは、およそ7項目である」 という論文を発表しています。

人は、外界からの情報にたいし、一度に7つ±2個ぐらいしか、処理できないということです。 

たとえば、日本の47都道府県を、一度に教えるのは情報過多です。

なので、「九州エリアは福岡、長崎、鹿児島、etc」、「東北エリアは青森、秋田、岩手、etc」など、およそ7~9個ぐらいの要素に分けると、覚えやすくなります。

これは、仕事にも使えそうです。誰かに業務の指示をするとき、細かい要素(どの商品を配達する)は覚えてもらえませんが、5~6個ぐらいの要素(どの店舗に配達する)なら覚えてもらえそうです。 

記憶とリハーサル

短期記憶にある情報を、繰り返し声に出したり、手を動かして書いたりすることを、「リハーサル」と呼びます。

リハーサルは、「短期記憶を上書きする」と、「短期記憶から長期記憶へ移転する」という、2つの目的があります。

学習におけるリハーサルは、「短期記憶から長期記憶への移転」 が、主な目的になるでしょう。 

では、どれくらいの頻度でリハーサルを行えば、効率的に短期記憶から長期記憶への移転ができるのでしょうか。

エビングハウスの忘却曲線

ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス(1885)は、「一度記憶した内容を、再び元の記憶に戻すためのコストは、時間によってどれくらい節約できるのか」という、計算式を発見しました。 

これにより、適切なタイミングで復習を行うことが、効率よく長期記憶へ移転できる学習となります。

Ankiとは

Anki(あんき)は、物事を憶えるのをラクにするプログラムです。(引用元:Anki日本語マニュアル)

前述した、心理学者たちの研究結果などをもとに、学習者が適切なタイミングで復習できる仕組みが、プログラムされています。

Ankiの使用例

Ankiは、テキストだけでなく、画像や音声や動画なども、取り扱いできます。

下記は、日本のお城について学習する例です。まず、問題として、「カードの表面」が表示されます。

ユーザーは、答えを想像します。答えが決まったら、「解答を表示」をクリックします。

解答として、「カードの裏面」が表示されます。

学習者は、この問題にたいして、どれくらい理解していたかを、ボタンで伝えます。

ボタンにはそれぞれ、問題が再表示されるタイミングが、表示されています。

裏表反転カードと穴埋めカード

カードには、表と裏を反転させるタイプもあります。

また、表裏ではなく、以下のように穴埋めタイプのカードも作成できます。

解答には、備考として画像や音声を付けることもできます。

次回は、実際にAnkiに触れていきましょう。

まとめ

以上で、「イントロダクション」をお送りしました。

Ankiは、どんな学習にも使える強力な学習ツールです。

反復学習と記憶のメカニズムをまなぶと、さらに学習効果が高まるでしょう。

次回は、「Ankiのインストールと共有デッキ」をお送りします。

参考資料

このシリーズの目次

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