どうも、ケニー(tsujikenzo)です。今日は単発で、「プロトコルとはなにか」をお届けします。
プログラミングの用語解説を書くのも久しぶりです。自分用の学習の記録として、誤りはご容赦ください。
はじめに
まず、「プロトコル」について、辞書で調べてみましょう。
英英辞書では、protocol noun (RULES)としての意味が載っています。
the system of rules and acceptable behaviour used at official ceremonies and occasions
社会・外交的な場、たとえば公式行事や儀式、公式の場で守るべき「ルールと適切な振る舞いの体系」です。
protocolには、protocol noun (IN COMPUTING)もあります。
a computer language allowing computers that are connected to each other to communicate
相互に接続されたコンピュータ同士が通信するためのコンピュータ言語、です。
「言語」というより「お作法」
辞書には「言語」とありますが、ここで少し注意が必要です。プロトコルは、PythonやJavaScriptのような「プログラムを書くための言語」とは少し違います。
むしろ、最初に調べた「公式行事での振る舞い(お作法)」という定義の方が、IT用語におけるプロトコルの本質に近いのです。
ITのなかでも、とくに「通信」におけるお作法を定めたものを、「プロトコル」と呼ぶことが多いです。
通信におけるプロトコル
以前、「ノンプログラマーによるWeb周り基礎学習」という記事で、「ネットワークとHTTP」という学習を行いました。
記事のなかで、「ネットワークは、階層構造を使って定義しよう」という国際標準(OSI参照モデル)に触れました。実は、この各階層のなかで動いている「お作法」こそがプロトコルです。
代表的なものを、振り返ってみましょう。
IP(Internet Protocol)
階層構造の第3層である「ネットワーク層」では、「インターネット上の住所(IPアドレス)を特定し、データを目的地まで届けるためのお作法」を定めています。パケットという単位でデータを運びますが、これだけでは「送りっぱなし」の状態です。

TCP(Transmission Control Protocol)
階層構造の第4層である「トランスポート層」では、「データの抜け漏れがないかを確認し、通信の信頼性を保証するためのお作法」を定めています。もしデータが壊れていたら再送をお願いするなど、確実なやり取りを支える司令塔です。

HTTP/FTP/POPなど
階層構造の第7層である「アプリケーション層」では、、「具体的なサービス(Web閲覧、ファイル転送、メール受信など)を実現するためのお作法」を定めています。私たちがURLの先頭でよく見かける「http」という記述は、「今からHTTPというお作法(プロトコル)を使いますよ」という宣言(スキーム)です。これがあるおかげで、ブラウザは迷わずWebサイトを表示するための準備ができるのです。
- WEBサイトを閲覧するための決まりごと・・・HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)
- ファイル転送を行う決まりごと・・・FTP(File Transfer Protocol)
- メール送信を行う決まりごと・・・SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)
- メール受信を行う決まりごと・・・POP(Post Office Protocol)
- 離れた場所にあるコンピュータを、安全に遠隔操作するためのお作法・・・SSH(Secure Shell Protocol)🆕
サーバー上でプログラミングを行う「ssh://~」もまた、スキーム名は「ssh」で、プロトコルが「SSH」という仕組みです。
AI時代におけるプロトコル
これまでのプロトコルは、主に「コンピュータとコンピュータ」が繋がるためのものでした。しかし最近では、「MCP (Model Context Protocol)」という言葉も耳にするようになりました。
これは、「AI(モデル)が、外部のデータやツールをスムーズに使いこなすためのお作法」です。

AIが私たちのスケジュール(GoogleカレンダーやOutlookなど)を知ったり、代わりに外部ツールを操作したりするとき、サービスごとに接続のルール(API)がバラバラだと、それらを一つずつ繋ぎ込むのは非常に大変です。
これまでは、エンジニアが右側の『個別のルール』を一つずつ解読してAIに繋いでいました。MCPはこの間に立ち、AIが理解できる『世界共通のお作法』へと自動で変換してくれる、いわば『AI専用の通訳機』なのです。
通信の歴史がプロトコルによって作られてきたように、これからのAIエージェント時代も、新しいプロトコルが支えていくことになるでしょう。
まとめ
以上で、「プロトコルとはなにか」をお届けしました。
「ルール(点)」というよりも、お互いがスムーズにやり取りするための「お作法(一連の手順)」として捉えると、ITのニュースが少し身近に感じられるのではないでしょうか。
「新しい技術の裏には、必ず新しいお作法(プロトコル)がある」
そう考えると、これからの変化を追いかけるのが少し楽しくなるといいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



