どうも。つじけ(tsujikenzo)です。このシリーズでは「業務マニュアルとアセスメントシートを(同時に)作ろう」ついてお送りします。全7回の予定です。今日は第1回目をお届けします。
業務の「完全自動化」なんてできるの?
私はこれまで、勤め先では必ずExcelのマクロ機能を使って業務を自動化していました。そして2019年にGASに出会ってからは「パソコンを開かなくても業務を自動化できるなんてすごいな」ということで、寝る間を惜しんで学習し、社内業務をどんどんGAS化していきました。
業務の見直し
今では6~7割の業務がGASで行われており、3~4割の業務は人間が触れることなく完全に自動化されています。そのように大幅に業務効率化を図ることができましたが、GAS化する際に「この業務は昔からの名残でやってたけど、もう不要だよね」ということに気付いてそもそも廃止した業務が数多くあります。
【廃止した業務】 >商品を発送する際に「紙の納品書」を添付する(担当:梱包する人)
→先方に聞いたところ「紙の納品書はあまり見ていない」とのことだったのでPDFでメールさせて頂くことにした。安易に廃止するだけでなく、「いついつの商品」という問合せを弊社に頂ければ即時に納品書をメールで再送させていただく体制を整えた。
>入庫した商品の写真を撮影して保存しておく(担当:入庫者)
→入庫した証拠を残すことに意味はあったが、誰もその写真を見返すことは無かった。
のような感じです。
「あーわかるわ」と言っていただける方も多いかと思いますが、プログラミングなどによる業務の自動化より「抜本的な業務の見直し、不要なら廃止」の方が断然効果が出るというのが現場の声です💦
マニュアルはあるか
さて、抜本的な業務の見直しを乗り越えて生き残った業務達は、晴れてGAS化やDX事業部の審査に掛けられる訳ですが、それ以前に「その業務のマニュアルがあるか」という点を確認してみてください。もしマニュアルはあるよという方は「そのマニュアルは読まれているか」を確認してみてください。
「業務効率化」と必ずセットになって語られるのは「業務の属人(ぞくじん)化」です。「○○さんじゃないとこの業務は片付かない」という業務があればあるほど、業務の効率化を阻みます。
かと言って完璧なマニュアルを準備すればOKかと言うとそうではなく、会社でしか使えない知識が載った分厚いマニュアルは誰にも読まれませんし、マニュアルを読む為のマニュアルを作成しないと業務が成り立たないなんて本末転倒です💦
マニュアル作成に立ちはだかる壁
かく言う私も「マニュアル作成」と聞くと重い腰が上がりません。ずっとこのような感情を抱いてきました。
「マニュアル作らないと業務が自分の手から離れないのは分かってるんだけど、どこから手を付けようか、それにマニュアルに起こすほどの業務内容でもないし、その為に文書に起こすのも時間を取られるし、それにマニュアル作っても誰も見てくれないってオチもあるしな・・・」
そうです。マニュアル作成って下手するとコストばっかり掛かって、得るものが何も無さそうな不安がでーんと壁になっているのです。
ですが目的は「社内の全ての業務を効率化(できれば自動化)しよう」です。マニュアルは属人化を避ける為のサポートツールであり、どうしても人間が手を動かさないといけない業務を教えてくれる教科書(マニュアル)になるのです。
マニュアルを作ろう
なので「どうしても人間が手を動かさないといけない業務とはなんなのか?」を炙り出す為に、「業務マニュアル」と「アセスメントシート」という2つのファイルを作成するのが今回の連載のゴールです。
ちょっと前置きが長くなってしまったのは「マニュアル作成」だけを聞くと「あーアレでしょ。めんどくさいんだよな」という先入観が誰でもあるので、少し丁寧に説明させていただきました。
この連載の成果物
この連載の成果物(ゴール)のイメージを共有します。
- 業務マニュアル→Google ドキュメント
- アセスメントシート→Google スプレッドシート
という2つのファイルを作成します。
業務マニュアル
アセスメントシート
それぞれのファイルについての詳しい内容は2回目以降に説明させていただきます。
まとめ
昨今「業務効率化」や「DX(古くはRPA)」と言った言葉が乱立していますが、今回は私なりの「社内に(ちゃんと読まれている)マニュアルはあるのか」と「どのような成果物を作るのか」についてお届けしました。
次回は「Document APIを叩こう」をお送りします。お楽しみ!